ベトナムにて
おとといからベトナム、ハノイに来ています。



私が会員として活動しているNGO、GLMインスティチュートのベトナム・プロジェクトで、伝統的な手工芸品を通じた生計支援の活動に取り組むことになり、その一環としてやってきました。

プロジェクト地域のコンツム省のダグズワ村からやってきたバナ族の女性たちとも合流しました。織手である彼女たちに、プロジェクトを実施する上で必要な、商品開発やマーケティング、組織化などについての見聞を深めてもらおうといのが今回のハノイ・ツアーの趣旨です。

こちらは、暑くもなく寒くもなく、とても快適。さっそく昨日から、活動を開始しました。

まずはハノイにお店を構えるベトナムのフェアトレード団体、クラフトリンクが主催するフェアの視察です。ちょうど昨日は、たくさんの団体・NGOが参加するハンディクラフト・バザーの開催日でした。

各ブースには色とりどりの商品が並べられ、バナ族の女性たちも興味津々で織物や手工芸品を見学していました。



今日はハノイ郊外のホア・ビン省の少数民族の村を訪問し、あさってにはコンツム省に戻ります。

慣れない長旅に、移動による車酔い、大都会ハノイの刺激などもあり、女性陣は少々お疲れの様子ですが、この機会に色んなことを見て、吸収して、今後の活動に活かしてもらえたら、と思っています。

旅の続きは乞うご期待!


| ベトナム | 19:03 | - | - | pookmark |
ベトナム訪問記
5月17日〜23日の期間、ベトナムに行ってきました。

1997年に初めてホーチーミン市(旧サイゴン)を観光客として訪れて以来、13年ぶり(!)2度目の訪問です。その間に、ホーチーミン市は大都会になっていました。ビルがたくさん建設され、ブランドショップが立ち並ぶ銀座のような高級ショッピングエリアもあって超びっくり。時の流れを実感させられました。

しかし、今回の訪問の目的はホーチーミン市ではなく、中央高原にあるコンツム省コンツム市というところです。ホーチーミンからPleiku行きの国内線に乗り継ぎ飛行機で約1時間、そこから車でさらに1時間ほど行ったところにあります。

ここで日本の支援を受けているプロジェクトのモニタリング評価に行ったのですが、加えて現地の伝統的手工芸についての状況も視察してきました。

コンツム省は少数民族が多く住む地域です。コンツム市は人口の半数以上が少数民族を占めていて、政府はこうした地域の特性を活かした観光産業の振興や地域の活性化、貧困に苦しむ少数民族の生活改善といった課題に、少数民族固有の伝統的手工芸(織物)を通じて取り組みたいと考えているとのこと。そこで、主に織物生産の現状について見聞してきました。

今回訪問したバナ族の村では、2,500人の住民のうち、今でも織物に携わっているのは20人程度しかおらず、織物の知識を持ち合わせているのは40歳以上の世代だそうです。

村人たちによれば、この地域では以前、女性たちが農作業の合間をぬって織物に従事しており、綿花の栽培から染色、織り、仕立てに至るまでの一連の作業を自分たちの手で行っていたそうです。けれども15年以上ほど前から、市場に安価な糸が出回るようになり、次第にそれらを使用した織物が主体となっていったとのこと。また安価な衣服等が流通することで、衣服も洋式化し、伝統的織物の活用機会も減っているという状況がみえてきました。

今は村に暮らすほんの一部の女性だけが、村人や観光客相手に、細々と織物を生産・販売しています。その織物は、カラフルで技術的には高いけれど、昔の織物と比べると、手触りも趣も劣っているように思いました(人によっては、「今の方がカラフルできれい」と言う現地の人もいましたが!)。


数少ない織り手の家を訪問したら、織りかけの作品がありました。

なんとも残念な状況です。こうした織物技術を絶やさないためにも後継者の育成が必要ですが、そのためには織物生産が住民たちにとって、収入向上の手段として認識・確立されなければなりません。織物を通じて必要な収入が得られるようになるということは、つまり売れなければならないわけで、消費者のニーズに見合った商品開発(付加価値を高めるための加工を含む)や、生産システムの確立、販路の開拓、マーケティング等、クリアすべき課題がたくさんあります。

一方で、「売れるもの」に特化するあまり、伝統的な文化や技術の伝承がおろそかになるのも問題です。観光客相手の土産品の開発・販売は、手っ取り早く現金収入を得るには良い手段かもしれません。けれども手間がかかりすぎるという理由から、今は行われなくなってしまった綿花の栽培や、天然染料による染色技術を失われたままにしてよいのかなど、より長期的な観点からも検討すべき課題はあります。

こうした様々な課題をいかに克服し、地域における織物産業の振興につなげていくかは大いなるチャレンジですが、今回の訪問を通じて、私もその一助になれたら、という思いを深めました。何よりも、村人や地元政府の関係者たちのやる気が伝わってきたのです。外部からの支援の有無にかかわらず、「織物を通じた地域振興に取り組みたい」という彼らの意気込みに触れ、大いに心を動かされました。

ということで、今回のベトナム訪問をきっかけに、私ができることについて考えはじめています。訪問記もまだまだ続きます!
| ベトナム | 18:16 | - | - | pookmark |
| 1/1PAGES |